サステナビリティトップメッセージ

トーカロ株式会社 代表取締役 社長執行役員 小林 和也
代表取締役 社長執行役員
小林 和也

人財育成を土台に、高い価値を提供できるものづくりで
持続可能な社会の実現に貢献します

“ひと手間かけたものづくり”で、トーカロ独自の価値提供を

2023年6月23日付で代表取締役 社長執行役員に就任後、約1年をかけて国内・海外すべての拠点に足を運びました。トーカロはいま「人と自然の豊かな未来に貢献する」を長期ビジョン(2030年の目指す姿)に掲げ、ミッションのうち2つを「高品質・高付加価値商品(皮膜)を生み出し顧客に提供すること」、「地球環境保全に資する技術に貢献すること」としています。この2つのミッション実現を目指して、環境・エネルギー分野を新たな事業の柱とする取り組みを進めています。このような、事業を通じた持続可能な社会づくりへの貢献にあたり、課題となっているのが顧客ニーズの把握と営業・製造・技術の現場で働く従業員が一体となって“ソリューション力”を高めていくことです。

この課題解決のため、2024年初めから全国の工場で営業部門に日々寄せられている製品やサービスに関するフィードバックを全従業員が共有する取り組みを始めました。顧客と接する機会の多い営業部門と、製造・技術などの部門に在籍している従業員とでは、顧客がどのようなニーズを持っているかの意識にギャップがあると感じたからです。さらに、私たちが手がけている製品が顧客にとってどう役立っているのか、社会ではどう活用されているのかを実感できるきっかけにもなります。朝礼時、顧客からのフィードバックを共有するといった小さな取り組みであっても、そのひと手間をかけることこそが従業員一人ひとりの意識を高め、トーカロ全体で真摯にものづくりに取り組むためのモチベーション向上につながっていくものと確信しています。

気候変動対策へのコミットメント

トーカロ株式会社 代表取締役 社長執行役員 小林 和也

当社の使用エネルギーのうち約86%を電力が占めています。特に電力消費の大きな設備はコンプレッサー、集塵機、冷熱装置の3つです。溶射の生産性を高めて稼働時間を減らすなどの工夫を重ね、高い品質を保ちつつ消費電力を削減していく工夫を重ねています。

世界規模で気候変動による被害が甚大化しているなか、再生燃料を使ったエネルギー供給など新たな取り組みを模索しています。政府による温室効果ガスの排出量削減目標をふまえて、連結ベースでの温室効果ガス排出量(スコープ1および2)を「2030年度までに46%削減(2013年度比で54%以下に抑える)」ことを目標として設定しています。

この達成へ向けて当社では単体ベースで「2013年度比で2025年度までに54%以下の達成」を中間目標としていましたが、再生可能エネルギー由来の電力導入を進めることで2022年度には前倒しでの達成を実現しました。現在、再生可能エネルギー由来の電力で使用エネルギー全体の約7割をまかなっています。また、当社の高度なコーティング技術はエネルギー消費の削減とともに、部品などの耐久性アップと長寿命化で環境への負荷低減に貢献しています。

トーカロは2021年度に「環境推進部」を新設。四半期に1度「省エネ環境会議」を実施して、情報の共有や取り組みの報告をすることで、組織横断的に省エネ活動を含む環境活動の促進を図っています。また、半期に1度実施する「環境会議」では、役員も出席して地球環境と気候変動対策に結びつく取り組みの進捗確認などを進めています。今後も従業員一人ひとりがさらに意識を高めていける施策を加速してまいります。

従業員の“チャレンジ精神”を応援して次の成長へつなげる

“ひと手間かけたものづくり”や、事業を通して環境負荷を低減し気候変動対策に貢献する取り組みの実現には、トーカロの従業員一人ひとりの努力が欠かせません。国内・海外すべての拠点に足を運び、現場で働く従業員の姿を見て、在籍年数や立場にかかわらず新しいアイデアや工夫を実現したいという熱意ある従業員を全力でサポートして押し上げていく組織を目指す決意を固めました。そのうえで“トーカロらしさ”とは何かを考え、あらためて社是である「技術とアイデア」、「若さと情熱」、「和と信頼」、「グッド・サービス」の4つを従業員の行動指針として活用していくべきと確信しています。特に「グッド・サービス」は、顧客によってよりよいものづくりと品質の実現、よりよい技術開発に結びついていく大切な姿勢であると思います。

従業員一人ひとりが、4つの社是を大切な行動指針として日々の業務に取り組み、ミッションである「いつまでも顧客・株主・取引先・地域の皆様から信頼されること」や「トーカロでイキイキと安全に働くことが従業員やその家族の誇りに思えること」を実現することが経営トップとしてのわたしの使命です。私たちトーカロは、どこまでも“顧客のベストパートナー”として高い品質と高い付加価値のあるものづくりを通して、長期ビジョン「人と自然の豊かな未来に貢献する」を目指してまいります。

トーカロ株式会社 代表取締役 社長執行役員 小林 和也

全社一丸となってあらゆるステークホルダーからの
信頼獲得への意識を向上させ、100年企業を目指します

取締役 常務執行役員 管理本部長  後藤 浩志

トーカロ株式会社 取締役 常務執行役員 管理本部長  後藤 浩志

私は取締役の一人であるとともに、管理本部長として、またサステナビリティ担当役員として経営に参画しています。当社はこれまで、人々の暮らしの基盤を支える高機能皮膜の提供を通して、エネルギー使用量の削減や、再生可能エネルギー関連設備の長寿命化などを実行し、持続可能な社会実現のために貢献してきました。このような「サステナビリティ」を意識したビジネスを通して、トーカロは時価総額1200億円前後まで成長してきました。

これからさらに事業が拡大していくにつれ、当社の持つ社会的責任も一段と高まっていくと思います。これまではある意味で、外部要請に基づきコーポレートガバナンスの対応を進めてきましたが、プライム企業として中長期的な成長を見据えていくと、それだけでは不十分だと考えています。

今後も当社が持続的成長を続けていくためには、従業員一人ひとりが、自身の行動があらゆるステークホルダーからの信頼獲得につながる意識を持つことが重要となってきます。そして、これは2021年に定めた長期ビジョン「人と自然の豊かな未来に貢献する」の実現に向けた、当社の取り組むべき5つの課題(マテリアリティ)のひとつ、「コンプライアンスの徹底(企業倫理に則った行動の実践)」にもつながっています。

私自身の役割は、従業員一人ひとりが自発的にステークホルダーからの信頼獲得を意識できるよう、社内での啓発を推進していくことだと考えています。そのために、エンゲージメント調査やパーパス研修、各層向けの研修に経営層が参加し、生の声を従業員に直接伝える場を設けています。社内での対話を重ね、あらゆる層の社員に、自身の行動と会社全体の成長との関連を意識してもらうことを目的としています。

パーパス研修では、従業員一人ひとりのパーパスを発表してもらっています。当社では初の取り組みですが、頼もしい発言をしてくれる従業員の存在を知り、感心するとともにトーカロが今後どのように成長すべきか、あらためて気付かされることもあり、貴重な機会になっています。また、従業員から「普段関わらない他の工場の従業員と意見を交わせるのはおもしろい」との反応もあり、自発的な意識の高まりを感じています。

このように、現在は社内で対話を重ね、従業員の意識を醸成していく段階です。先述のような、個々の従業員にステークホルダーからの信頼獲得を意識してもらうための取り組みを重ねることで、前向きな従業員が行動を起こし、やりたいことが実行できる機会を継続的に作りたいと考えています。設備投資はもちろんのこと、人的資本投資にも引き続き積極的に取り組んでいきます。

特に将来当社を引っ張っていくことが期待できる人財に対しては、積極的な投資をしていきます。これからのトーカロの成長を担う人財を増やす取り組みをはじめとして、熱意を持って意欲的に仕事に取り組んでいる従業員を応援し、処遇面でも報いる会社でありたいです。

当社は今年で創業から74期、100年企業となるための経営基盤を築くべく、ステークホルダーからの信頼獲得への意識向上を推進します。トーカロのなすべきことが、私のなすべきことだと考え、今後も職責を果たし、トーカロの持続的な成長につなげていく所存です。

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