サステナビリティガバナンスコーポレート・ガバナンス
コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、コーポレート・ガバナンスの充実を経営の最重要課題の一つとして認識しております。当社のコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方は、「企業は社会の構成員であり、社会の公器である」との認識に立ち、経営の透明性を確保し、株主・取引先・社員・地域社会等、あらゆるステークホルダーとの信頼関係を一層強化しつつ、グループ全体として企業価値の向上と持続的かつ健全な成長を成し遂げ、表面処理加工事業を通じて社会に貢献することであります。
コーポレート・ガバナンス体制
当社は監査役会設置会社であり、かつ社外役員を選任しております。取締役会と監査役・監査役会により、取締役の職務執行の監督及び監査を行っております。
当社は株主総会を最高の決議機関だけでなく、株主の皆様が当社に対する理解を深めていただく重要な機会と考え、総会終了後に会社説明会を行っております。この観点から、例年、定時株主総会は集中日を避けて開催しております。
当社のコーポレート・ガバナンス体制の概要図は、次のとおりです。
取締役会
取締役会は毎月1回中旬に開催するほか、必要に応じて臨時取締役会を開催しております。また経営方針会議を開催し、重要な経営問題につき審議並びに討議を行っております。日常的には、全社の予算会議、営業会議、製造会議、品質会議、その他の社内重要会議に、社外取締役を除くほとんど全ての取締役が出席し意見交換を行っており、相互の意思疎通と認識の統一を図っております。
取締役会 | ||||
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役職 | 氏名 | 2023年度における出席回数 | 2023年度における出席率 | |
取締役 | 代表取締役会長 | 三船 法行 | 17/17 | 100% |
代表取締役社長執行役員 | 小林 和也 | 13/13 | 100% | |
取締役副社長執行役員 | 黑木 信之 | 17/17 | 100% | |
取締役常務執行役員 | 後藤 浩志 | 17/17 | 100% | |
取締役常務執行役員 | 吉積 隆幸 | 13/13 | 100% | |
社外取締役 | 取締役 | 鎌倉 利光 | 17/17 | 100% |
取締役 | 瀧原 圭子 | 17/17 | 100% | |
取締役 | 佐藤 陽子 | 17/17 | 100% | |
取締役 | 冨田 和之 | 17/17 | 100% |
執行役員制度
当社はコーポレート・ガバナンスの強化の観点から、取締役会の意思決定の迅速化及び監督機能の強化、業務執行機能の強化、経営の効率化等を図ることを目的として執行役員制度を導入しております。有価証券報告書提出日現在、執行役員は13名であります。執行役員は担当業務について取締役会・経営方針会議に出席し説明、報告を行います。また執行役員会を開催し、取締役会で決議した事項の周知及び執行役員間の意見交換を行います。
指名・報酬諮問委員会
当社は取締役会の任意の諮問機関として、指名・報酬諮問委員会を設置しております。当委員会は独立社外取締役が委員の過半数を占め、かつ独立社外取締役を委員長としており、通常2カ月に1回の頻度で開催されております。当委員会では、取締役の選解任、代表取締役の選定・解職、取締役の個人別報酬等の内容、後継者プラン等について事前に審議し、取締役会に対して助言・提言を行っております。
監査役会および会計監査人
当社の監査役会は、有価証券報告書提出日現在、4名の監査役で構成されております。このうち2名は社外監査役であり、社外監査役を含む監査体制が経営監視機能として有効、かつ当社の現状において現体制が適正であると判断しております。監査役会は原則として月1回の頻度で開催され、法令及び当社監査役会規程に定める職務を遂行しております。
なお、有価証券報告書提出日現在における当社の会計監査人は、PwC
Japan有限責任監査法人であります。
監査役会 | ||||
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役職 | 氏名 | 2023年度における出席回数 | 2023年度における出席率 | |
監査役 | 監査役 | 進 英俊 | 10/10 | 100% |
監査役 | 浜田 博介 | ー | ー | |
社外監査役 | 監査役 | 吉田 敏彦 | 14/14 | 100% |
監査役 | 加地 則子 | ー | ー |
役員の選定・選任
取締役会を構成する人材については、当社の業務を多面的に見渡せる知識・見識を有し、部門長として業務を統率した実績がある経験豊富な人物を第一に選考しております。さらに、本人のマネジメント能力や適性、これまでの会社に対する貢献度を十分勘案した上で、それらを有する人材に偏りが起こることなく、多様性を十分に図った上で、取締役会で候補者を審議することとしております。なお、現在の各役員に期待する経験・専門性については、以下のとおりです。
取締役
氏名 | ●男性 ○女性 |
社外 | 当社が特に期待する経験・専門性※ | ||||||
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企業経営・経営戦略 | 営業・マーケティング | 製造・技術 | 法務・コンプライアンス | 財務・会計 | 国際性・多様性 | 環境・社会問題 | |||
三船 法行 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | |||
小林 和也 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | |||
黑木 信之 | ● | ● | ● | ● | ● | ||||
後藤 浩志 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | |||
吉積 隆幸 | ● | ● | ● | ● | ● | ||||
鎌倉 利光 | ● | ● | ● | ● | |||||
瀧原 圭子 | ○ | ● | ● | ● | |||||
佐藤 陽子 | ○ | ● | ● | ● | |||||
冨田 和之 | ● | ● | ● | ● | ● |
監査役
氏名 | ●男性 ○女性 |
社外 | 当社が特に期待する経験・専門性※ | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
企業経営・経営戦略 | 営業・マーケティング | 製造・技術 | 法務・コンプライアンス | 財務・会計 | 国際性・多様性 | 環境・社会問題 | |||
進 英俊 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | |||
浜田 博介 | ● | ● | ● | ● | |||||
吉田 敏彦 | ● | ● | ● | ● | |||||
加地 則子 | ○ | ● | ● | ● |
- 上記の一覧表は、各氏の有するすべての経験・専門性を表すものではありません。
独立取締役、社外取締役の選任理由
氏名 | 独立役員 | 選任理由 |
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鎌倉 利光 | ○ | 弁護士として高い専門性と幅広い見識を有しております。また、当社との利害関係も存在せず、一般株主と利益相反が生じるおそれのない社外取締役と判断したため、独立役員に指定しております。 |
瀧原 圭子 | ○ | 大学キャンパスライフ健康支援センターの特任教授として健康増進に関する高い見識を有しております。また、当社との利害関係も存在せず、一般株主と利益相反が生じるおそれのない社外取締役と判断したため、独立役員に指定しております。 |
佐藤 陽子 | ○ | 公認会計士として財務・会計に関する専門的な見識を有しております。また、当社との利害関係も存在せず、一般株主と利益相反が生じるおそれのない社外取締役と判断したため、独立役員に指定しております。 |
冨田 和之 | ○ | 大手製造会社で培った薄膜・半導体のプロセス等開発の経験と同子会社経営者としての見識を有しております。また、当社との利害関係も存在せず、一般株主と利益相反が生じるおそれのない社外取締役と判断したため、独立役員に指定しております。 |
取締役会の実効性評価
当社では、毎年、取締役会の実効性評価を実施し、取締役会の更なる実効性確保および機能向上に取り組んでいます。
2023年度も取締役会事務局が作成したアンケートに基づき、全ての取締役および監査役が取締役会の実効性を評価しました。その評価の結果、取締役会の構成、運営及び発言の自由度等は概ね適正であると評価されましたが、今後の取締役会の実効性向上のために取り組むべき課題として、資本政策や中長期の経営課題への審議時間の確保などが抽出されました。その課題について取締役会に報告を行い、資本政策や中長期の経営課題への十分な審議時間を確保するため、議案の見直しや他の会議体への委譲などを行い、継続的に取り組みを進めています。
取締役・監査役のスキル向上
当社の取締役は、自己研鑚のために積極的に外部講習やセミナー等を利用することによって、役割・責務・法令等に関する知識の習得に努めております。また、当社の常勤監査役は、自己研鑚のために社団法人日本監査役協会の会員として、中堅企業監査実務部会およびセミナー参加等を通じて知見を高め、他の監査役と情報の共有を図っております。
取締役・監査役に対するサポート体制
社外取締役に対しては、取締役会事務局担当の人事総務部がサポートにあたっております。また、社外監査役に対しては、監査室が監査役監査に必要な補助業務および監査役会事務局業務にあたっております。
取締役報酬等の決定方針
当社は、取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針について、指名・報酬諮問委員会が事前に審議し、その助言・提言を踏まえて取締役会の決議により定めております。
取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針の内容は以下のとおりです。
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基本方針
当社は、企業価値向上に向けた適切なインセンティブとなるように、取締役の報酬体系は、常勤・非常勤の別を含めた各取締役の職務、職責および会社の業績等を考慮したものとしております。具体的には、社外取締役および非常勤取締役を除く取締役の報酬は、固定報酬としての基本報酬と業績連動報酬としての金銭報酬および株式報酬により構成し、主に監督機能を担う社外取締役および非常勤取締役については、その職務に鑑み、基本報酬のみを支払うこととしております。
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基本報酬
基本報酬は、月例の金銭報酬とし、職務・職責・在任年数を総合的に勘案して決定しております。
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業績連動報酬
業績連動報酬は、企業価値の持続的な向上を図るインセンティブとして機能し、株主の皆様との一層の価値共有を進めるため、目標とする業績指標に連動した金銭報酬および株式報酬を支給しております。
具体的には、基本報酬をベースとして、当社グループの経常利益額、売上高経常利益率、ROE、ROA(経常利益ベース)の過去3年度平均により導き出した乗数を用いて業績連動報酬を算出しております。
また、目標とする業績指標とその値は、適宜、環境の変化に応じて経営計画と整合するように見直しを行うものとし、指名・報酬諮問委員会の助言・提言を踏まえて取締役会で決定しております。
業績連動金銭報酬は、毎月均等に支給しております。業績連動株式報酬は、譲渡制限期間を30年とする譲渡制限付株式を毎年1回一定の時期に付与し、その譲渡制限の解除は、当社または当社子会社の役職員の地位のうち当社の取締役会が予め定める地位を退任した時としております。 -
報酬等の支給割合
基本報酬、業績連動金銭報酬および業績連動株式報酬の支給割合は、社外取締役および非常勤取締役を除き、当社グループの経常利益額、売上高経常利益率、ROE、ROA(経常利益ベース)の過去3年度平均が目標を達成した場合に概ね7:2:1の割合となるように設定するものとし、指名・報酬諮問委員会の助言・提言を踏まえて取締役会で決定しております。
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個人別報酬の決定の委任
各取締役の具体的報酬の額または交付数については、取締役会が定めた算定方法にもとづき原案を作成のうえ、独立社外取締役が委員の過半数を占め、かつ独立社外取締役を委員長とする指名・報酬諮問委員会が事前に審議しております。その助言・提言を踏まえ取締役会の決議による委任の範囲内で代表取締役が個人別報酬を決定しております。
監査体制
社外監査役の選任理由
氏名 | 独立役員 | 選任理由 |
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吉田 敏彦 | ○ | 上場企業の常勤監査役として培われた経験・知識を有しております。また、当社との利害関係も存在せず、一般株主と利益相反が生じるおそれのない社外監査役と判断したため、独立役員に指定しております。 |
加地 則子 | ○ | 税理士として財務・会計の専門知識を有しております。また、当社との利害関係も存在せず、一般株主と利益相反が生じるおそれのない社外監査役と判断したため、独立役員に指定しております。 |
内部監査
当社では、内部監査部門として社長直属の監査室を設置しております。監査室は、内部監査計画に基づき、原則年一巡方式により各組織の内部監査を実施し、監査結果や改善点の指摘等を定期的に取締役会および監査役に直接報告することとしております。また、子会社における内部監査は、当社の経営企画部または海外事業部と子会社の内部監査部門が連携して実施しております。
監査役監査
当社の監査役会は監査役4名(うち、社外監査役は2名)で構成されております。監査役監査の方針、監査計画、監査の方法および分担は、監査役会で協議のうえ策定されます。当社の取締役会および経営方針会議には監査役全員が出席するほか、社内のその他の重要会議には常勤監査役が毎回出席しております。子会社の業績等については、当社の監査役会は毎月書面による報告を受けるとともに、3ヶ月毎に「グループ監査役連絡協議会」を開催し、子会社の監査役が四半期業績の状況および監査結果等について報告を行うなど、積極的に情報交換を行っております。
会計監査
2024年3月期におきまして、当社の会計監査業務を執行した公認会計士は、PwC Japan有限責任監査法人所属の浦上卓也氏、有岡照晃氏の2名であり、当社の会計監査業務に係る補助者は、公認会計士3名、その他13名程度であります。なお、当該公認会計士の継続監査年数は、浦上卓也氏が1年、有岡照晃氏が3年であります。
- PwC京都監査法人は2023年12月1付でPwCあらた有限責任監査法人と合併し、同日付で名称をPwC Japan有限責任監査法人に変更しております。
政策保有株式
当社は、2024年3月末時点で政策保有株式を保有しておりません。今後も原則として政策保有株式を保有しません。
買収防衛策
当社は、買収防衛策を導入しておりません。